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1957(昭和32年)

明石に若人の吹奏楽団誕生

高校OBでは県下初

はつらつ61人

将来ジャズ演奏も

 各地で数々の楽団が結成され、活発な動きを見せている折りから、明石市にもその誕生が望まれていたが、3年前からの懸案が実って、このほどようやく県下最初の高校OB吹奏楽団が生まれた。県立明石高校OB吹奏楽団がそれで、13日午後1時から同校会議室で結成式が行われた。

 明石高校は、中学時代の昭和5年から音楽部を持っている伝統のある学校で、この楽団も同校の前進・明石中学の卒業生61人で結成された大編成の楽団。全員が各地に散らばって、学生であったり、職を持っていたりするため集まりが悪く、この種の団体は育ちにくいものだが、まずこの点を克服して立派に育てていく、と張り切っている。

 将来、母校の音楽会、文化祭などに出演、母校音楽部の指導、地方団体、学校への出張指導、テレビ、ラジオ出演など多彩な夢を持ち、吹奏楽の本筋であるマーチ的なものばかりでなく、ジャズの方にも手を広げることを計画しており、元気な若人の演奏が明石市内で聞かれる日も遠くない。

 なお、結成式の席上、名誉団長に芦田邦一校長、団長に同校音楽部長・有永正人教諭、副団長に明石中第4回卒業生で明石東高校教諭の山口賢明氏が選ばれた。閉式後、同校中部講堂で初練習を行い、新しい門出を祝った。

(昭和32年1月14日付神戸新聞)

昭和32年12月8日、東京・両国国技館で
結成の年早くも第5回全日本吹奏楽コンクールに出場、「大学・一般の部」で2位に食い込む
=昭和32年12月8日、東京・両国国技館で

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